技術資料

GaNデバイス搭載プリント基板のパターン設計最適化検討

1.はじめに

次世代パワーデバイスの登場に伴うパワエレ分野の高周波化により、従来は無視できていた回路上のインダクタンス、キャパシタンス、抵抗といった寄生成分の影響が顕在化する。
このため、これらを考慮した製品設計が必要となってきており、プリント基板のパターン設計や基板仕様も重要となってくる。
そこで、次世代パワーデバイスの一つであるGaNを用いたパワー基板の基本回路を題材として、シミュレーションによる設計最適化を実施し、設計最適化手法の確立を検討した。

2.方法

基本回路として、図1に示すような単一のハーフブリッジ回路を適用し、上側と下側のGaNデバイスを1つのゲートドライバーICで駆動し、ゲート信号は単一PWM入力とする。

図1 基本回路図

 

図1 基本回路図

共通仕様については、表1に示す。

表1 基本仕様

 

表1 基本仕様

この基本回路において、2つのGaNデバイスとゲートドライバーICの間隔を固定にした時の、入出力端子の配置による、最適レイアウト設計を実施(図2)。

図2 最適化を実施するレイアウト4条件

 

図2 最適化を実施するレイアウト4条件

最適化の検証として、①主要配線(パワーループ,ゲートループ,メインループ)のインダクタンス, ②実駆動条件におけるGaNデバイスの端子間電圧波形をシミュレーションを用いて行った。

3.結果

各条件を比較した結果、以下の通りであった。
・各配線のループインダクタンスは、B-1条件が小さく、A-2およびB-2条件が大きい傾向であった(図3)。

図3 最適化レイアウトのシミュレーション結果(寄生成分)

 

図3 最適化レイアウトのシミュレーション結果(寄生成分)

・電圧波形の過渡応答特性は、B-1条件が総合的に最も良く、A-2条件が最も悪い傾向であった(図4)。

図4 最適化レイアウトのシミュレーション結果(電圧波形)

 

図4 最適化レイアウトのシミュレーション結果(電圧波形)

上記より、以下の結論を得た。
・主要配線のループインダクタンスと電圧波形の過渡応答特性は相関があり、過渡応答特性の改善には、ループインダクタンスの低減が必要と判明した。
・レイアウト設計の最適化は、回路の特性改善に寄与することが判明したが、主要部品や入出力の配置などの制約により、真の最適化には至らない場合があるため、全体の最適化にも留意する必要がある。

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