事例紹介

プリント基板の放射ノイズ対策
ーパターン設計の改善

課題

プリント基板の放射ノイズレベルを抑制したい。

電子機器の高速化により、ノイズ発生源であるLSIのエッジレートを高速化してきた。

そのため、伝送路もひとつの部品として扱う必要があり、さらに伝達経路である電磁結合、クロストークや、放射要因となる項目まで、ノイズ対策を行わなければならない。

さらに、製品開発期間は短縮化を求められており、もはや全項目を考慮した設計者任せの設計は限界にきている。

当社のご提案

プリント基板の層数・サイズ・部品配置が制限される製品であったため、パターン設計のみで対策を施すという方針で望むことにしました。
まず、解析・チェックツール(NEC製DEMITASNX®)により、ノイズが大きい製品の解析を行います。その結果から、改善余地のある箇所を洗い出します。
要改善箇所から、弊社設計ノウハウにより優先順位を付け、以下の対策を行いました。

 

  • ノイズ発生が多いマイコンは基板中央に配置すると共に、電源供給元とは離すように配置
  • 交差する配線をなくすため、ゲートスワップを実施
  • バスラインには、リターンパスを確保できるようにグラウンドガードを配置
  • デバイス下には、グラウンドべたを配置(リターンパスとべた率の確保)
  • デバイスへの電源は、必要な分だけ裏面からラインで供給(不要な電源を形成しない)
  • デカップリングキャパシタの配置は、デバイス電源ピン→キャパシタの電源側→基幹電源ラインの接続

 

結果

放射ノイズが低減。

使用している部品や回路、プリント基板のサイズや層数を変更しなくても、プリント基板のパターン設計を改善することで、電子機器を電波暗室で測定した結果、100~500MHzの周波数対において、放射ノイズが-10dBμV/m程度低下させることが出来ました。

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